公開: 2023年3月17日
更新: 2023年4月11日
現代でもアフリカのシャーマンや、日本の青森の恐山に集まっている「いたこ」と呼ばれる女性は、死んだ家族の言葉を、本人に成り代わって、生きている人々に伝えます。この人々は、死んでしまった人々の魂をこの世に呼び出し、その魂の言葉を、生きている人々に、亡くなった人に成り代わって伝える儀式を行います。これによって、この世に残った家族など、死者とかかわりのあった人々の心に安らぎを与えます。シャーマンや「いたこ」だけでなく、死者の言葉を、生きている人々に伝えることを行う人が、世界のいろいろな社会に居ることはよく知られています。これは、日本人の場合、古代からの祖先崇拝の信仰・習慣が、根強く残っている例だと考えられます。